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苗かご
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田んぼの鏡面仕上げ の季節です。
 こちらは僕の住む高森地区の玄関口、 区長さんの田んぼ です。 

本日はナワッショ(苗代) をしていた田んぼの代掻き作業中。 
ナワッショの田んぼは、他の田んぼよりも3日間くらい後に田植えしないと、 
土が緩すぎて田植え機では植えられないそうな。

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ナワッショの田んぼの北側の段々田のほうは、
すでに田植えが終わっていて、
区長さんの奥さんがすまっこ植えをしていました。
暑くて大変そうです。
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でっ、今日気になった一品は、 
奥さんが腰にさげていた苗かご。
六つ目が大きな竹製の苗かごです。
「これはかなりの年代物で貴重なのよ」と奥さん。
「あら、おしょすいごだ(あら、恥ずかしいわ)」とも。

巻きつけている紐は、着物をほどいた布、
かごの内側には、ビニール製の肥料袋で泥除け。
このビニール製の袋はかなり厚手なので、
割れ物を片付けたり、田んぼの入り水の受け皿に使ったりと、
農家の人たちは上手に利用しています。

空になったビニール袋や着たおした服の布で、
昔ながらの六つ目かごの使い勝手を向上させてしまう。
う~ん、お見事。
何でも上手に応用するこの合理性。
使い捨ての社会で、キラリと光る逞しさが眩しい。



# by keitoratourism | 2014-05-11 22:19 | 世間遺産
鶏が…
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大雪の翌朝、鶏がイタチに襲われていました。
3羽の雌鶏が首を切られて息絶えて、
雄鶏と一番小さな雌鶏は傷を負いながらも生き残っていました。

フェンスの中にさらにゲージを作って平飼いしていたのですが、
雪が積もりフェンスとゲージが容易に飛び越えられるようになっていたのと、
大雪に備えてゲージと屋根を補強した際に隙間ができたのが原因のよう…

それを気づいていながら、そのままにした飼い主の責任です。
ちゃんとしてあげれば避けられたのに… と、猛反省中です。
はぁ… やってしまった。 3羽の雌鶏たちが可哀想で…

生き残った2羽の鶏は、別の鶏小屋に移動して、安全を確保しました。
雌鶏は今朝もけなげに卵を産んでいました。

鶏がキツネやイタチに襲われるというのは、よくあることです。
野生動物に罪はなく、人間が野生動物と飼育動物の境界を
しっかりしてあげないといけませんよね…

でも、でも… せめてちゃんと食べて欲しかった。
狩りをするだけなんて (T_T)

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伊豆沼で見たイタチは、こんなにカワイイ顔だったのにな。
# by keitoratourism | 2014-02-11 21:55 | column
におう
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今年の秋は大忙しでした。
くりはら博覧会“らいん”2013秋」に全力投球していたので、
気がつけばもう冬に…

でも、どんなに忙しくても、目に飛び込んでくる「ニオ」の数々。。
と言うよりも、なんかにおいがするんです。ニオうんです。

まずは、「ほんにょ」と同じ棒干し型の「ワラニオ」。
稲こき(脱穀)した後のワラを乾燥させています。
めっきり見なくなりましたが、家のような型の「ワラニオ」もあります。
ちなみに、家型の「ワラニオ」の作り方はこちら

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こちらは「大豆ニオ」。
丸みをおびたキュートな形です。

他にも、大豆のハサ、ハウスのパイプに架けたワラや大豆の光景など、
充実のラインナップでしたが、写真は撮る暇もなく、
ケイトラからただただ眺める日々でした。残念。

「ニオ」は、「堆」という字を使って、積み上げるものの意味のようです。
または、「鳰」という字を使うこともあるようです。
「ほんにょ」の「にょ」の部分の語源の一つでもあります。

そうそう、以前に茨城県を訪ねた際に「ワラニオ」を「ボッチ」と呼んでいました。
でも、つくば市の方々に聴くと「ワラ」以外でも「ボッチ」と言うらしく。
「ボッチ」とは、何かの形または方法の総称のようですね。
先日、テレビで偶然に見た千葉県の「落花生」を干すのも何と「ボッチ」。
う~ん、気になります、「ボッチ」。

ほんにょも含めて、「ニオ」のある景観に惹かれます。
暮らしの営みが、「ほんにょ」や「ニオ」のある景観としてあること。
なんて豊かなんでしょう。と、思うのです。
# by keitoratourism | 2013-12-02 23:54 | 世間遺産
傘ほんにょ
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今日も雨。今年は相次ぐ台風に伴う雨で、なかなか乾燥が進まない「ほんにょ」。
こちらは近所の先輩の田んぼ

まだ「とっけす」も終わっていないので、あと数週間はかかりそうですね。

左側には、曲線を描く小さな田んぼと稲架(ハサ)。
このあたりでは「ハセガケ」と呼びます。
一年に一度の出番で稲杭が出払い、空になった杭小屋も見えます。

「ほんにょ」には、雨除けに白いビニールが被せてあります。
夜中にビニールを被せてもらった「ほんにょ」達が、
先輩の家にお礼に来ることでしょう。
傘ほんにょ。

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この田んぼに水を供給する横沢堤(ヨコサツツミ)。
紅葉が始まり、水面に映り込んで綺麗です。

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横沢堤から水路に水を流す弁。船着き場のよう。
# by keitoratourism | 2013-10-27 00:49 | 世間遺産
下駄箱
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下駄箱は玄関の中にあると思っていたら、
こちらのお宅は外にありました。

農作業をするのに長靴や田靴を履き、汚れた靴は外で脱いで下駄箱へ。
つっかけに履き替えて土間に上がるそう。

見た目もかわいらしいし、
靴以外の物を一時的に置くのにも便利です。

こちらは、明治30年代に建てられた古民家。
玄関をくぐると土間があり、囲炉裏のある板の間へと続いています。
見上げると、太い梁と茅葺屋根の天井裏。
門は長屋門、土蔵には鏝絵が描かれています。

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「料理やこの辺のしきたり・マナー」と書かれたノート。
お嫁さんが、お盆やお正月などの行事食や準備物をメモしていました。
お膳の並べ方、盛りつける料理などの図解つき。

地域性があるとはいえ、厳密には家々によって違うしきたり。
大きな農家のお嫁さんは苦労したことでしょうね。
このノートは宝物ですね。

さて、このお宅。
現在は古民家に新しい建物を増設して、
生活スペースにしています。
ということで、何かに活用できないかというご相談。
「料理は苦手…」とおっしゃる奥さん曰く、
体験プログラムなどで、この空間を使ってほしいというご希望。

とってもありがたいお話。
貴重で素敵な空間。何が始まるか楽しみです。
# by keitoratourism | 2013-10-26 14:01 | 世間遺産